さて2020年4月をもって、43歳にして広告代理店を退職した。3年9ヶ月の在籍期間であった。ちょうどコロナ禍の時期と自分の退職が重なったので、誤解されがちだが、コロナと自分の退職は基本的に関係ない。
40歳になる前の数年間で2度、転職活動しているが、40歳を超えてからの転職活動は今回が初めてである。…というより、当初の自分の思惑は、「DTPも会社勤めも、もう、おしまいだ!俺はこれから、フリーランスwebデザイナーになるのだ!」と、とても妻子ある40代半ばの男とは思えない、砂糖菓子のように甘い考えをもって会社を退職したため、当初は転職活動をするつもりもなかった。とはいえ退職して1ヶ月で厳しい現実を目の当たりにし、結局、慌てて転職活動に舵をきったのであった。その後、一ヶ月間、幾多の書類選考落ちや、面接不採用を経て、めでたくオフィスビルの清掃員に就職が決まった。めでたく…?
というわけで、40代での転職活動を良かったこと大変だったことを書いていく。
1.書類選考で落ちる
一般的に転職市場における人材価値は35歳を境に暴落すると言われている。私の実感では40歳を超えると、さらに、もう一段階、市場価値が下がる気がした。とにかく書類選考で落ちまくった。まあ、40手前のアラフォー時の転職活動でも書類選考で落ちまくったし、ちょうど、コロナ禍の真っ只中で緊急事態宣言が出されて、企業が採用を控えていた時期でもあるので、一概に年齢だけが理由ではないかもしれない。しかし40代になると、わかかっていたことであるが、転職市場での、価値は著しく低くなることは実感した。
2.おすすめされる職種が限られる。
求人サイトに登録していると、サイトの方から応募を進められる場合がある。今回、40代での転職活動では、応募を進められる職種は、介護、警備員、清掃員、タクシー運転手といったところであった。あと転職ではないがコンビニのFCオーナーもやたらと、おすすめメールがきた。いずれも自分の今までの職歴やスキルとは関係なく、勧められるのだった。ネットで言われるところの底辺職種ばかりだった。これが40代の転職市場価値かと痛感したが、結局のところ、その中のビル清掃員の仕事に就職した。
3.底辺と呼ばれる仕事は勤めてみると意外と良かった。
結局、フリーランス計画も早々に頓挫して、今までの経歴に準じた転職もかなわず、ちまたでは底辺職といわれるビル清掃の仕事に正社員として転職が決まった。正直、これが40代での転職の現実かとガッカリしたが、実際に働きはじめると、前職に比べて、良くなった点がいくつもあった。まず、給料が上がった。もちろん40代の男性の収入として、決して高いものではないが、なんせ前職が輪をかけて底辺だったからだ。加えて、労働時間が短くなった。基本的に残業が推奨されていないので、月の残業時間はほぼ0である。前職のサービス残業万歳の状況から考えれば夢のような状況だ。あと、ついでに言えば基本的にビル清掃の仕事は肉体労働なので、非常に良い運動になる。前職がパソコンとにらめっこで運動不足も甚だしかったので、働きはじめの頃は体力的にきつかったが、結構すぐに慣れた。働きはじめて、1ヵ月で体重が5kgほど落ちた。お金もらってジムに通っていると思えば結構、良い仕事だと思った。
…というわけで、40代での転職活動について、自分の経験から、良かったこと悪かったことをいくつか書いてみた。転職の結果については大きな不満はないが満足もしていない。なんなら今も転職活動、副業活動継続中である。とりあえず、同じような40代転職活動中の人の参考になれば幸いだ。
*本記事は2020年9月に記載したものを再アップしたものてす。
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